川崎 隆介さん~講師もエンジニアもハッピーに~

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川崎 隆介 (かわさき・りゅうすけ)

講師になるまでのお仕事: ソフトウェア会社で開発に従事。

今のお仕事: ハローワークの職業訓練講師、フリーランスでのエンジニアを経て合同会社コーダブルを立ち上げる。IT講師として各地で活動。

 


 

開発、運用をマルチに経験され、講師として独立されている川崎隆介さんにお話しを伺いました。

 

- 川崎さんは色々な研修をされていると伺っています。宜しくお願いいたします。

川崎:宜しくお願いします。

 

新しいことに挑戦したい

 

― IT講師として活動される前はどのようなお仕事をされていたのですか?

川崎:大学を卒業してからは5年ほどソフトウェア開発の会社に勤めておりました。そこでは携帯電話、今で言うフィーチャーフォンの開発をしており、プログラミング、設計、マネージメントなど一通りの経験はしました。仕事の代わり映えがせず、新しいことに挑戦したくなったため、5年目で退職しました。当時は広島にいたのですが、東京の方がたくさん仕事があるだろうと思い上京することにしました。

 

― 東京ではどこかの会社に就職されたのですか?

川崎:すぐに就職はしませんでした。フィーチャーフォンの組み込みという狭い範囲での仕事をしていたため、まずは興味のある分野の知識を付けようと思い、Web、Android、iOSなどの勉強をすることにしました。

3ヶ月ほど勉強をしていたのですが、知り合いから職業訓練の講師が足りないから手伝って欲しいという話を貰いました。

 

フリーランスで講師と開発

― ご友人に声をかけられたのが講師をやることになったきっかけですね。

川崎:そうですね。ハローワークの離職者訓練の講師です。

 

― 何の講義をされていたのですか?

川崎:Androidをメインにやりました。その後しばらく仕事をいただき、5年ほどフリーランスで離職者訓練や企業研修の講師をすることになりました。講師としての活動は大体一年の三分の一から半年くらいで、残りの半分は開発の仕事をしていました。

 

― フリーランスでの開発はなかなか大変なイメージがあるのですが、どうですか?

川崎:私の場合は、最初の会社を退職した後、iOSやAndroidの開発方法を勉強し、その後、友人と共同制作でアプリケーションを作りました。それがそこそこヒットしたため、仕事の依頼は結構あったのです。

 

― 何のアプリケーションを開発したのですか?

川崎:友人の会社がマーケティング、私が開発を担当したのですが、企業向けのMicrosoftの製品をiOSやAndroidから使えるというものです。なので、フリーランスの時もそれほど仕事には困りませんでした。

 

― 使われていた言語は何ですか?

川崎:会社員の頃はCとC++、フリーランスの頃はJavaとObjectiveCとPHPをメインにやっていました。後はたまにC#をやったりと、要望に併せてですね。

 

開発環境の進歩

 

― ご自身が会社員として開発に携わっていた頃と現在の開発環境で大きく変わったと思う所はありますか?

川崎:会社員の頃携わっていたフィーチャーフォンの開発であれば、一つの端末に組み込むソフトウェアを500人規模のプロジェクトで開発していましたが、今は3~4人での開発が可能になったというのが大きく変わった点でしょうか。
インフラ環境の整備がされたというのが大きいかもしれません。例えばAWSを使ってインフラ要員を一人で賄えるようになってきました。また、ソフトウェアに関して言えば、iOSやAndroidであれば1,2人いれば開発が済んでしまいます。そういったプラットフォームの充実が図られていますね。

 

― 色々やられていますね。今は開発のお仕事はされていないのですか?

川崎:ほとんどしていません。フリーランスでの講師の仕事と開発の仕事の配分がだんだんと難しくなってきたため、今の会社を立ち上げるときに教育に重きを置こうと思い注力しています。

 

教育は一人でできる

 

― 起業のきっかけは何かあったのですか?

川崎:開発の仕事はすぐに終わりというのはあまりなく、開発が終われば運用・保守の仕事もしなければならなくなってきます。そこまで全て一人でやるとなると、講師の仕事が入っていた場合、できなくなってしまいます。もし、開発・運用などをやるのであれば複数人のスタッフが必要になるのですが、まずは一人でやっていきたいと考え、教育の仕事をメインに一人で起業することにしました。

 

― 講師のお仕事で依頼が多いのはどのような研修なのでしょうか。

川崎:新人研修ですとやはり今一番多いのはJavaのプログラミング研修ですね。それ以外ですと、iOSかPHPが多いと思います。

フリーランスでやっていた時に、開発環境周りまで全て請け負っていたのでWebサーバの構築やDB設計などインフラ系の仕事も経験しました。そのため、研修はプログラミングからインフラ系まで幅広く依頼を受けています。

 

― アプリケーション開発に関連した依頼が多いのでしょうか。

川崎:そうですね。
最近だと、受託開発をされている企業さんからiOSの研修の依頼を受けました。この企業さんはiOSの技術を身に付けることでアプリケーションなどの受託開発の幅を広げたいということでした。また、自分たちでは開発をしないけれども、外注をする際に自分が理解できていないと細かい点の打ち合わせであったり、フォローが難しいため基礎知識をつけたいということで研修の依頼が来ることもあります。
この場合、自分たちで開発をするために研修を受ける企業と外注するために研修を受ける企業とでは研修内容の受け取り方が違ってくると思います。そういった研修のバックグラウンドにも気を配りながらやっていきたいですね。

 

講師としての「想像力」

 

― 講師として注意していることや教え方のコツのようなものはありますか?

川崎:講師として大切なことは「想像力」だと思っています。
はじめてプログラミングの関する講義を受講する方は概ね自分が一体なにがわかっていないのかを説明できません。このため、講師側が分からない部分を掘り出してサポートしてあげる必要があります。受講生がどういった状況で研修を受けに来ていて、講義の中ではどれくらい理解できていて、理解できていないのはどこなのかということを話を聞きながら導きだして受講生に合わせた解決策を提示する。受講生のことを考えて、自分なりの解決策を見つけ出していくというのが大切なのではないでしょうか。

 

― 全くの初心者がプログラミングをするのは難しくはないですか?

川崎:私が教えるときに注意しているのはあまり詳細には踏み込まないということです。まずはプログラミング全体のイメージを把握して貰って、全体図の一部分から理解を進めていくようにします。ざっくりした概要だけ説明し、とにかく手を動かして貰う、とりあえず何か一つ作って貰うことを目標にしています。一つできたらそのプログラムについて更に突き詰めていく、考えていくようにしています。
とはいえ、初心者の方はそれぞれにつまずくポイントが違います。一人一人に話を聞きながら、どこで詰まっているのかを紐解いていくようにしています。

 

繋がるハッピーサイクル

 

― 最後に今後、講師として目指したいことを教えてください。

川崎:IT講師として、プログラミング初心者の方には、まずはプログラミングに慣れ親しんでいただく自分で考えたものを作る楽しさ、実行する楽しさを多くの人に知って貰いたいと思っています。
その段階を超えてある程度の経験を持つ中級者の方たちには、ソフトウェアを長く安定的に運用し続けるためのソフトウエア設計に対する考え方やテストに対する考え方を提供していきたいです。最終的にはそのノウハウを受け取ったエンジニアが、それぞれのお客様に貢献でき、皆がハッピーになれる方向に行けたら嬉しいなと思います。

 

― お忙しい所ありがとうございました。

川崎:こちらこそありがとうございました。

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